日帰りで東京・国立まで。
学生時代からの友人のお父さんが亡くなり、葬儀に出席するためだった。
この友人のご両親は、亀工房のアルバムが出るたびに数枚づつ購入して下さり、ライブにも何度も足を運んで頂いていた。
元々、音楽がお好きだったのもあるのだろうが、ご自分たちの息子さん(友人)と同じ時期に独立して世に立った亀工房を応援してくれていたのだと思う。
ライブにやって来てくれるお二人は、明るく社交的なお母さんと、静かだけどいつも笑顔を湛えたお父さんでお似合いのカップルだった。
キリスト教式の葬儀は粛々と静かに進められた。
その中、学生時代にこの友人宅に泊まったことがあって、お父さんに最寄り駅までバイクで送って貰ったことを思い出した。
たしか小雨が降っている日だったな・・・。
葬儀の最後、友人は時折、声を詰まらせながらも立派な挨拶をした。
ライブの時は、親の死に目にも会えないかもしれない我が身を思う時、恩のある方の葬儀に駆けつけられたのは幸運だった。
自分たちの生業を振りかえると、全てがこうしたご縁のつながりによって成り立っていることに気がつく。
地球上の生物が全てそのつながりの中で生かされているように。
それに気がつける生き方ができてよかった、と思える日だった。