7月中旬から後半にかけて猛暑の中、アントワン・デュフォールのジャパン・ツアーを終えて、カラカラ天気のまま8月に入ったと思ったらお盆前から天気が悪くなり、8月は来客も多く、あれよ、あれよ、と晴天の少ないまま、あっと言う間に秋の風が!?
マジかよーーーーーーー!?って感じです(笑)。
川遊びにまだ4回しか行けてませんぜい!(充分だろって感じも?笑)
・・・いえ、いえ、我が家・恒例の木曽の A渓谷には、あと3回は行かないと、夏が終わりませんぜい!
(9月に水温15℃前後の川で遊ぶのは厳しいだろって・笑)
と、いう中、8月最後の週末は木曽の開田高原にある「ドイツ・トウヒの森」での亀工房コンサートでした。
・・・それは、それは、素晴らしい森でしたよ~。
この森は、Kさんという個人の方が40年前に植樹を始めて以来、丹精込めて育ててこられた人工森です。
人工林というと日本では杉、檜の森が一般的ですが、下草が少なく、一面、コケの絨毯に覆われた林床を歩くとふわふわと気持ちの良いドイツ・トウヒの森はまさにヨーロッパの「黒い森」を思わせるものでした。
今回、この森の中で音響機材を全く使わずに演奏したのですが、どちらかというと硬く締まった音で、過去にやはり演奏したことのある「ブナの原生林」の中とは明らかに違う音の響きでした。
それもその筈、ドイツ・トウヒは英名で「◎◎◎スプルース」と呼ばれ、その板材はギターの表面板として使われる最もポピュラーな樹種で、ヴァイオリンの材料にも使われているそうです。
Kさんとお話させて頂いたのですが、入植当初は電気も水道も無い生活から始まり、今でもこの森の恩恵に預かり冬場でもあまり電気代の掛からない生活を楽しんでおられるそうです。
H・ソローの「森の生活」を愛読書とし、立派なお宅や作業小屋、その周りに整然と各サイズ毎に積み上げられた膨大な薪の山々。
森の入り口に造られた広大な池とその先に拡がるドイツ・トウヒの森に続くとても良く整備された作業道。
そこを一輪車に間伐した木を積んで歩いてくるKさんの姿は、まさに美しく拡がる一服の絵のようです。
何を語らずとも、Kさんの揺るぎない思想や生き方がその「景観」を創り出しているのでした。
そんな贅沢な空間の中、県内外から集まって下さったお客様にもコンサートを楽しんで頂けたようです。
この機会を作って下さった京都のHさんご夫妻、そしてKさんご夫妻に御礼申し上げます。